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「まぁ、大方そんなとこです」
「そ、そんな……っ!」
飛鳥が頷き、紅葉がちこを見る。ちこは不安げに四人を見上げていた。
「じゃ、じゃあとりあえず急がねぇと!!」
慌ててちこを抱き上げ、出口へと駆け出そうとする大和。
「待て待て!落ち着け大和!」
「なんだよ隊長……」
振り返り、その場で足踏みする大和。
「お前はおじいさんの居場所知ってんのか?」
浅葱の言葉に大和は足を止めると、項垂れた。
「…………知らねぇ」
「だったら早とちりすんな」
「う……」
「とにかく、ここから出て集落に戻るぞ」
その言葉とともに、一行は洞窟を後にした。
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