綺麗なバラには刺がある

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「気にくわないんじゃなくて、質問に答えてくれ」 乙姫の注意が自分にあることを確認し、浅葱は咳払いする。 「色々聞きたいことがあるが、取り敢えず、あんたらに協力って何……」 瞬間、――ズズン、と。 城内に重い音と振動が響いた。 「何今の!?」 「乙姫様、大変です!!」 紅葉が叫ぶと同時に、人魚が慌ただしく部屋の戸を開け放った。 「何事ですか?」 「敵襲です!奴等が攻めて来ました!」 「何ですって!?」 敵襲という言葉に反応した四人は、乙姫と人魚の会話に耳を傾ける。 「奴等は今どこに?」 「本殿の目の前に、群れをつくっています!」 「……! とにかく、第一から第三部隊を回しなさい。他の部隊は城内の警護です」 「はい!」 乙姫の指示に、人魚が再び慌ただしく部屋を出て行った。
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