綺麗なバラには刺がある

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「戦いに行くんですか?」 どことなく楽しそうな飛鳥に、しかし乙姫は首を左右に振る。 「いえ、私がするのは説得です。無益な戦いはしたくありません。あなた方に頼みたいのは、私の護衛、といったところでしょうか」 「いきなり実力行使に出た相手だ。話なんてきいてもらえるのか?」 「……わかっています。それでも、それでもなのです。どうか、お願いします」 深々と頭を下げる乙姫。 四人は顔を見合わせて頷き、浅葱が間髪入れずに返した。 「頭なんて下げなくていい。行こう」 「……! ありがとうございます!」 頭を上げた乙姫とともに、四人は本殿の外へと向かった。
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