綺麗なバラには刺がある

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「保証はないが……すぐ撤退したんだ。攫うことが目的なら死んじゃいないだろう」 浅葱はちらりと乙姫を横目で見た。 「乙姫さん、やつらの根城は?」 「場所はわかっています。ですが……」 口ごもる乙姫は、しばらくすると顔を上げた。 「……お急ぎの所申し訳ございませんが、お話を聴いてもらえませんでしょうか?おそらく、紅葉様救出にも関係してくるだろうと思われますので」 「それはさっきの協力を仰ぐってやつか?」 「ええ。全てお話しします」 「……わかった。とりあえず話を聴こう」 乙姫が警備隊の人魚達を解散させ、浅葱達一行は竜宮城内へと場所を移した。
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