放浪

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おそらくこんなことは初めてだろう猪はどうしていいかわからずに困り果てているらしく情けない声を出している。 「で、これが神の刺客の印だ。わかったか?」 平然と言う炎零にガルはもうお手上げだった。 流石に頭がついていけないらしい。 「わかった!わかったから!」 とりあえずガルは必死に肯定する。 するとついに炎零は猪をヒョイッと持ち上げた。 「マジで何なのあの人!!」 初対面の女の子もパニックになって訳がわからなくなってる。 突如猪が燃えだした。 「…」 「…」 「俺のスキルは炎だからな。後、これは晩御飯だ」 「どんだけマイペース!?」 持ち上げた猪はすでに黒こげになってしまっている。香ばしく食欲を誘う匂いが辺りに漂った。 すると女の子はハッとしてガル達から一歩放れた。 「あの…色々あったけど助けてくれてありがとう」
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