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-4月-
今日は入学式
まぁ 少しだけ良い高校
友達が行くから俺もそこに入る
そんな感じで入ったんだけどね
「行ってきます」
誰もいないけどとりあえず挨拶して、家を出る
俺は親とは別居し、ひとりでマンションに住んでいる
親が前に買った 使ってないマンションだ
マンションを降り、今日から通う影光学園、普通に生活出来れば良いな なんて思ってみたりする
「相変わらず寂しい登校ね、雄基」
歩く俺を艶やかな声が呼び止める
振り返ると リムジンの後部座席の窓から金髪で、キツメだけど綺麗な顔立ちの女性
池原花蓮がいた
「あぁ、花蓮おはよ」
「フン、乗せてあげるから、乗りなさい」
花蓮は見下すように言うと、運転手らしき人がドアを開けた
「いいよ…もし何か汚したりしたら悪いし」
本当は何か気が引けるだけだ
学校にリムジンで登校したら 絶対注目されるしさ
普通に学校生活を送りたい俺にはちょっと出来ないスタートだ
「い…良いから乗りなさいよ…別に汚しても構わないから…」
「でも…」
「乗らないと殺すわよ」
「喜んで同乗させて頂きます花蓮様」
結局強引に乗せられ、俺は花蓮と学校へ向かった
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