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「うーん…どれにしようか迷うなあ…―」
たくさんの依頼板が額縁で提げられている壁を見上げながら呟いている者―…その依頼板の中には〈依頼済み〉の文字が書かれているものもある。
「やっぱり…これにしようかな」
そしてその人物は決めた依頼板に書かれた番号を自分のカードに書き込んだ。
「…よし」
そして軽い足取りでカウンターで手続きを済ませようとした。
「…よろしくお願いします。」
カードを差し出した
「はい、では少々お待ち下さい。…えーと、ランクはVランクの夢幻の皇帝様でいらっしゃいますね。承りました。はい、どうぞ。頑張って下さい」
カウンターの女性は目の前の人物に驚愕する訳でもなく、丁寧に早々と済ませ、カードをその者に渡した。
「ありがとうございました」
全身コートでフードを深く被るその人物はそう会釈して告げると、爽快にギルドを後にした。
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