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崇慶「…………坊や、今なんて言ったの」
一郎「だからお金を納めるのを半年後に……」
崇慶「もう一度言ってみなさいよ! ああ!? 半年後になんやって!? もっぺんぬかしたら頭の毛全部むしり取って地肌に直接染毛剤かけるわよゴルァ!」
薫子「ごるぁっ☆」
一郎「い、言えって言ったり言うなって言ったりどっちなんですか!」
崇慶「私も妹ももう一ヶ月間、毎日百円マックか松屋の牛めしで食をしのいでるのよ! 葬式も法事もゼロ、加えて住職が施設入りしたとあっちゃ大貧乏も極めれり! お金が必要なの!」
薫子「なのなのっ!」
一郎「僕だって両親不在の自炊生活で頭を悩めてる苦学生ですよ! それに奉納金は喜捨であって納めるのを義務づけるものじゃないでしょ!」
崇慶「なによこのガキぃ! 私みたいな絶世の美女が野垂れ死んでもいいわけ!?」
薫子「いいわけ? めけめけ?」
一郎「みほとけに納めるお金をなんであなた方が生活費に使うんですか! そもそもあなたは男じゃ──」
崇慶「お黙り! 体がたまたま男に生まれただけよこのロッキンポ!」
薫子「ロッキンポちょんぎったれ!」
一郎「いやいや何ロッキンポって!」
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