風船のような葵

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鎧に鉄仮面を纏った堕天使の葵には落ちる事が当たり前になって行った。 こんなにもはしゃぎ、笑っているのに…そこに真実はない。毎日のナンパ、酒、そして 辞めたはずのシンナー、自分を捨てる事で自分を支えてる。 ごまかしの人生はけして甘く葵を見てはくれない。まるでこれでもかと言うくらいに投げられる愛情と遊びと言う名のボール。葵は遊びのボールしか掴めない?掴まない?… 通り過ぎてく男の重み、帰って気付く嫌悪感に吐き気、毎日の繰り返し。 あの頃の葵は風船のようにあっちにこっちに飛んだ。 誰も気付く事はなかった。葵が誰より愛情を欲しがった事を
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