週末は下手すると平日より疲れる

2/26
773人が本棚に入れています
本棚に追加
/291ページ
土曜日。それは至極。それは至福。 忌々しい5日間の疲れ、ストレス、だるさをいっきに洗い流してくれる。 幸い俺は部活も行ってないし、俺の学校には土曜授業なんてものもない。俺勝ち組。 これぞ完全な自由。完全なフリーダム。 俺は布団の中で、カーテンの隙間から差し込んでくる朝日の温かさを感じながら、体を丸めて敷布団の柔らかさを堪能していた。 ああ、気持ちいい。本当にキモティー。 心なしかいつもより顔にかかる掛け布団がもふもふしてるよ。 ああ、もふもふだ、もふもふだ……… いや、なんでもふもふ?それになんか顔がむずむずする。床屋で眉毛切るときに乗せられるタオルくらいはがゆい。 だいたい想像がついた俺は布団をめくった。 「やっぱりお前か」 「まむ」 眠そうな声をあげる昨日出会った俺の パートナー(今決めた)は、やはりこの中で寝ていたか。 「てか顔にしがみついて眠るのやめれ」 「………」 「いやもう起きろよ。寝たフリかそれ」 眠気が完全に冷めた俺は、もふもふ君を パーカーのフードの中に入れてリビング へと向かった。
/291ページ

最初のコメントを投稿しよう!