3章:異次元ホール

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「なあなあ、そろそろさっきのあれ見に行かないか?」 「そういえばさっきもそんなこと言ってたわね」 「実は…」 先ほど三階の窓から見えた黒い物体を見に行こうとする進吾。 何も知らない奈美と春に大は説明をし出した。 「さっき三階の窓、ちょうど校門とは反対側の所から黒い丸いものが見えたんだ」 「確かあまり使われてない倉庫の隣ぐらいだったと思うけど」 顎に手を当てながら先ほどの出来事を回想しながら、説明していく。 「もしかしたら何かあるかもしれないね!」 最近面白いことがなかったためか、ワクワクしながらも一番に立つ奈美。 「ああ、絶対何かある」 「早く行こうぜ!」 --ガタッ…!-- 「あ、待ってよ…」 続いて興奮冷めない進吾が立つと真っ先に扉から出て玄関へと向かう。 それに続いて追いかけるように奈美。 なんとか必死で追いかけようと、のんびりしていた大が続いて走り出した。 「あ、お茶とお菓子…」 春も追いかけようとするが、目の前に片付けられていないお茶やお菓子を見つける。 片付けずにはいられないのか、急いで片付けると数秒後に教室の扉をくぐり抜け閉めた。
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