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彼の名前は長谷川輝(はせがわひかる)
本人曰く吸血鬼らしい
その話を最初にされた時はネタかな?と思って色々とツッコんでみたんだ
どういう感じのやりとりだったか一年経った今でも鮮明に覚えている
あれは去年の春…つまり僕たちが高校2年生の時の話だ
───
輝「俺さぁ、今まで黙ってたんだけど…実は吸血鬼なんだよね」
僕「…はい?」
輝「ほら、ゲームとか小説とかでよく出てくるアレだよ」
僕「いやまぁ…そりゃ知ってるけどさ…」
輝「まぁ、そういうことなんだよ。信じられんとはおもうけどさ」
僕「…そっか。でも、じゃあなんで太陽光に当たっても平気なの?」
輝「そういう仕様にしたんだ。苦労したぞ」
僕「がんばればなんとかなるもんなのか…じゃあ次。出身と生まれた年は?」
輝「ヨーロッパのとある小国で…あれはいつ頃だったかな…あぁ、確か俺がまだ本当にガキの頃に親父に連れられてキリストがハリツケになってるのを見に行ったことがある」
僕「外国の人なんだね…見た目も名前も日本人だけど…」
輝「戸籍を買った」
僕「………どこで?」
輝「それだけは言えん…お前の身を危険に晒すわけにはいかないからな」
僕「とりあえずヤバいところでゲットしてきたってことは伝わったよ」
輝「例えるならばネズミ王国を建国したあの会社…と言えばわかりやすいか。どこで誰がこの会話を聞いていてもおかしくはない」
僕「おっと…誰か来たようだ」
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