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……しかし、
「フッ、論外だね」
「っ!?」
緊迫の中、零れ落ちたのは一つの笑み……。
その一撃を読み切っていたかのように、セオは手にしたアイカスティオンを横薙ぎに振りかざし、レナードの刃を迎撃した。
二つの刃が激しくぶつかり合い、周囲に凄まじい衝撃と金属音が響き渡る。
そして、唖然とするレナードをよそに、セオは彼の顔に目を向けたまま、さらに言葉を投げ掛けた。
「創作の範疇を越えない造形物に俺は殺せない。大体、そんなレプリカも願い下げな自己満足品に殺されたりしたら、コレクターの恥以外の何物でもないよ」
「……上等だ。その口がもう一度減らず口を叩く前に殺して、お前の首を夢と現実の境界に晒してやる」
セオの言葉に、レナードも半ば自身の感情を露わにしながらも、刀を握る手に力を込めた。
そんな彼の瞳に、セオはやりきれない思いが見え隠れする視線を向けている。
それはまるで、かつて共に旅してきた仲間の面影を、今の彼に重ね合わせているかのようにも感じられた。
……。
鍔ぜり合いの中、互いの瞳に映るもの。
それは共に戦い、ともに旅してきた者が、互いの思いの相違によって敵対した仲間の姿。
自身が抱く感情によって、夢の中に囚われた仲間を救うべく、コレクターの手にする刃が夢中に煌めく。
夢の牢獄に閉じ込められた現実に、新たな希望の光を導くために……。
…―
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