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指につけっぱなしにしていたリングが炎をあげる。
「これが…死ぬ気の炎ってやつか…。
これでこいつを開けられるんだな」
ポケットから匣兵器を取り出す。
桐山は銃口をこちらに向けている。だが撃ってくる気配はない。警戒しているのだろう。
好都合だ。
(頼む!この状況を打開してくれ!)
そう念じて匣兵器を開く。
匣から現れたのは馬だった。もちろんただの馬ではない。蹄には橙色の炎をまとい、これまた橙色の炎で構成されたたてがみ。
キャバッローネファミリー10代目ボス・ディーノの愛馬――匣兵器 天馬(カヴァッロ・アラート)。
その名を――
「――スクーデリア!」
やはりアキラの叫びに呼応するかのようにスクーデリアはいなないた。
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