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探険隊結成
懐かしい顔を前に話も弾む中でタケルがいう。
「なぁ、でもユミがいないよな。」
「そうなの、ユミは地元に残ったから絶対来るって思ってたのに。」
マリが口を尖らせて言って全員が吹き出す。
「な、なによ~。」
「相変わらずだって思ってさ。」
思わずマリも笑う。
全員一致の相変わらずだ。
「じゃあさ、ユミの家に行ってみようぜ。」
タケルが切り出すと子供のようなにマリがつづく
「私、ユミの家までいける~。」
「いいじゃん。いこう!」
とそんなノリで探検団が結成された。
「しゅっぱ~つ!」
当時よりも人が通らなくなり雑草の伸びきった荒れた裏道を進んでいくと小さな山の麓に家がみえる。
「ここだよ~。なつかしい~」
マリが額の汗をハンカチで拭いながら言う。
そこには表札もなく荒れた家がひっそりと立っている。
「いない…よな。」
全員がその家の状態をみてユミのことが心配になった。
「ひ、引越したんだな。」
その場の空気を断ち切るように タケル はわざと明るく振る舞う。
「そうだな。」
カイト が言い終えるか終えないかの瞬間、後ろから声がした。
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