約束の手紙

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約束の手紙

(なんだっけ?) 封筒の裏を見ると、そこには仲間と書いてある。 懐かしさと忘れていた何かがざわざわと胸を騒がせる。 中から一枚の手紙を取り出して読み始める。 「これ、あの時の!!」 手紙には 『二十歳になったら高台にみんなで集合!日にち…8月10日のタケルの誕生日。』 頭の中で記憶が鮮明に蘇っていく。 「ははっ。あいつらだ。田舎の…。」 それはタケルが中学の時に父親の仕事の都合で父方の実家に住んでいた時期がありその時に仲良くなった友達のことだった。 「これ…今年じゃん。しかも明日…。多分みんな忘れてんだろうなぁ。でも暇だし…行くか。」 その後は片付けも適当に終わらせ自分の部屋に帰って出掛ける準備を始めた。 まるで遠足前日の子供のように心が弾む。 その足で駅にいくと電車に飛び乗った。
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