むしろ悪戯させて下さい

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煌夜が飾り付けの構想を纏めようとした時、ふと思い出す。 「そういや、クレアって三年だよな」 「はい」 「仮装、楽しみにしてる」 「………失礼します」 クレアは凄い速さで消え去り、煌夜は暫く唖然としていた。 あれがメイドのスペックなのか、と…………。 ~~~夜~~~ あの後、構想を練り上げた煌夜はキアとフローラのもとへ出向き、お土産を渡すとともに、ハロウィンへ参加する事を表面した。 そして夜、図書塔は普段とは全く異なる趣を魅せていた。 魔法により創り出されたジャック・オ・ランタンや派手な蝋燭、人魂が軽快なオルゴールの音色と共に飛び回り、不気味な図書塔をオレンジ色に照らしだす。 外壁もすっかりハロウィン色の垂幕などに覆われ、煌夜の張り切り振りが見て取れた。
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