賢者達のお誘い(はぁと)

2/51
43730人が本棚に入れています
本棚に追加
/1105ページ
あの悲劇とも言える雪合戦大会から少し時が過ぎ、遂に冬休みとなった。 何とクリスマスまで存在したのだが、年末の仕事に忙殺されていた煌夜には、縁がなかったので割愛する。 そして煌夜は、サリア達と伴にアクアマリン城へと戻っていた。 「………チェックメイト、です」 「また負けた!」 授業をやる気も起きず、暇潰しで始めたチェスだったのだが、サリアと煌夜は二時間ほど対局を続けている。 ただし、煌夜は一度も勝てていない。 「戦略系は昔っから苦手なんだよな~……」 「私も別に得意じゃありませんけど………コウヤさん、弱いですね」 「うっ………」 サリアの言葉にうなだれていると、チェス盤の上に白い便箋が落ちてきた。 「ん?どっから来たんだ?」 「何処って………」 二人して上を見るが、ちょっと豪華な天井があるだけで、特におかしな部分はない。
/1105ページ

最初のコメントを投稿しよう!