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あの悲劇とも言える雪合戦大会から少し時が過ぎ、遂に冬休みとなった。
何とクリスマスまで存在したのだが、年末の仕事に忙殺されていた煌夜には、縁がなかったので割愛する。
そして煌夜は、サリア達と伴にアクアマリン城へと戻っていた。
「………チェックメイト、です」
「また負けた!」
授業をやる気も起きず、暇潰しで始めたチェスだったのだが、サリアと煌夜は二時間ほど対局を続けている。
ただし、煌夜は一度も勝てていない。
「戦略系は昔っから苦手なんだよな~……」
「私も別に得意じゃありませんけど………コウヤさん、弱いですね」
「うっ………」
サリアの言葉にうなだれていると、チェス盤の上に白い便箋が落ちてきた。
「ん?どっから来たんだ?」
「何処って………」
二人して上を見るが、ちょっと豪華な天井があるだけで、特におかしな部分はない。
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