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サリアは苦笑いしながら青い拳大のクリスタルを受け取った。煌夜は黒いシャツにジーンズ、無数の魔道具を、転移を利用して身に付ける。
「此れで………あぁ、ローブもいるな」
そして最後に魔法使いらしい黒いローブを纏ってから、再びサリアに向き直る。
「たぶん、マリアは駄々をこねますよ」
「帰ってきたら思いっきり可愛がるって伝えといて。それじゃ………行ってきます」
「はい。いってらっしゃい」
ひらひらと右手を振るサリアに見送られながら、煌夜は賢者達の待つ場所へと転移した。
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「……………来たわね。思ったより早い」
その人物は、蝋燭で照らされた、薄暗い一室でロッキングチェアから身を起こした。
白に近い金の長い髪を揺らし、赤い瞳を妖艶に煌めかせている。
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