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後ろで扉が閉まったのを音で確認してから、煌夜は本棚の前に立っている男性に近付く。
「初めまして。貴方がラフィルさんですか」
「はい。貴方はコウヤさん、でしたね」
ラフィルという人物は緑色の長い髪を後ろで一つに括っている中性的な凛々しい男性で、涼やかな視線を煌夜に向けている。
煌夜はラフィルと握手を交わし、革張りのソファーへと導かれた。
「早速、《彩風の森》についての取り引きに入りましょう」
「よろしくお願いします」
ラフィルは懐から古めかしい真鍮の鍵を取り出し、テーブル上の端の置かれていた木箱を開ける。
そしてその中から一枚の丸められた羊皮紙を掴み出し、封を解いてから煌夜へと手渡した。
「その一枚に、全ての取り引き内容を集約させてあります。陛下の印もある、土地を取り扱う為の書類です」
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