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聖龍に促された煌夜は、少し戸惑いながら、申し訳なさそうに人間側の事情を話していく。
聖龍は興味があるのか、煌夜に顔を近付けて話聞いていたが、話が終わると、いきなり溜息を吐いた。
『人間ってメンドクサイんだね…………フィルメリアは皆の世界なのに』
「そうだなぁ…………確かに、天界の方が楽に過ごせるかな」
煌夜のその言葉は、再び聖龍の好奇心を刺激したらしい。
『お兄さん、やっぱり人間じゃないんだ?』
「やっぱりって………どこか人間らしくないのか?」
『え、さっき土地と同調してたでしょ?人間じゃ無理だよ』
気付いてたのか、と煌夜は苦笑いし、当然かと思い直す。
仮にも神の使いと呼ばれる種族なのだから。
「ちょっと意地悪だな。わざわざ言わせるなんて」
『そんなつもりはなかったんだけどね。気分、悪くした?』
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