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煌夜は全ての材料が揃っているのを確認し、今度は何枚かの羊皮紙を取り出した。
入念にチェックしているそれは設計図らしく、煌夜は何回か頷いてから両手を合わせる。
「ふっ!!」
錬成時の青白い火花と、煌夜の魔力が迸った。
膨大な光量が《彩風の森》の森を席巻し、竜巻かと見紛うばかりの暴風が木々を吹き飛ばそうとする。
「くっ……!!」
それも徐々に収束する兆しを見せ始め、歯を食い縛っていた煌夜も少し気を緩ませる。
そして遂に光と風が収まると、そこには見事な英国式庭園を持つ大きな屋敷が立っていた。
おそらく木々や華の苗木も混ぜていたようで、しっかりとした人工美が完成している。
そして完成させた煌夜はと言うと、
「頭痛い…………」
石畳の上に倒れこみ、頭を抱えて呻いていた。
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