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『───おぉ~、できて……何してるの?』
そこに、優雅な身のこなしで聖龍が降り立ち、倒れている煌夜に顔を近付ける。
『あ、身の丈に合わない力を使ったな?ちょっと人間っぽいね』
「嬉しくない………」
聖龍にそう返してよろめく足で立ち上がる。
頭を軽く叩き調子を確かめてから、煌夜は屋敷を眺めた。
「うん、出来てるな。余った花壇と中庭はフローラさんにあげよう」
『あれ、同居人がいるの?』
「奥さんだよ。二人いる」
『二人?人間って少ないんだねぇ…………』
聖龍は感心した様な、驚いた様な目で煌夜を見る。
しかし、驚いたのはむしろ煌夜の方だった。
「聖龍って一夫多妻なのか!?」
『いや?その場合もあれば一妻多夫の場合もあるね。世代によって雌雄の比が大幅にずれるのが常だから、しょうがないんだ』
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