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「そいつ、人間の常識知らないから任せた」
「常識ですか?じゃあ、」
クアーリアがレインの額に手を当てると、レインが顔を顰めた。
「何したの?」
「常識を与えただけですよ。まぁ最低限ですけど」
常識の境界線って曖昧なんですよねー、と言うクアーリアは、まだ顔を顰めているレインの頭を撫でる。
フローラは煌夜に、
「どこか落ち着ける場所はないの?」
「あぁ、案内するよ。さ、行くぞ」
そして煌夜を先頭に、四人は屋敷の内部へと消えていった。
最後には扉の軋んでしまる音だけが谺し、《彩風の森》は静けさを取り戻した。
まぁそれも今だけの事で、すぐに中庭から笑い声が響いてくることだろう。
《彩風の森》はその慌ただしさすらも内包し、これからも煌夜達を見守ってゆく。
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