43731人が本棚に入れています
本棚に追加
/1105ページ
そう言いつつ煌夜は鋼を取り出し、錬金術で鎖を創って風魔法で操る。
分銅の付けられたそれは水中で藻掻く少年を縛り上げ、地面へと縛り付けた。
「《サンダーボルト》」
「アアァァァアア゛!?」
「えげつないなーッうわっと!」
鎖に電流を流して気絶させようとするが、少年は激しく暴れ、砕けた鎖の破片が辺りに飛び散る。
近くに居たレインは慌てて避け、煌夜の隣まで小走りで駆け寄った。
「水中が一番良かったんじゃないの?」
「間違えて死なれたら嫌だから却下」
「え、生かしてどうすんの?」
レインは爪を紙一重で避けながら、予想はついてる、と言った顔で煌夜に訊ねる。
煌夜は石つぶてを風で受け流し、そのまま氷で少年を地面に張り付かせて、堂々と答えた。
「面白そうだから、俺の家族になってもらう」
最初のコメントを投稿しよう!