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~~~クアーリアの部屋~~~
「────どうだ?」
「大丈夫だと思います。胸の聖刻が削られない限り、ただの頑丈な人間でしょうね。…………暫くは目覚めないでしょうから、煌夜さんはバンパイアという種族について調べてきなさい」
ゆったりとベッドに座るクアーリアは、少年を煌夜に渡しながら、煌夜を注意する様に言う。
家族にする責任の一端だと、言外に告げていた。
「はい…………」
「私が面倒看とくから、安心しなさい」
「フローラさ、フローラ………居たのか」
煌夜が振り返ると、タオルを抱えたフローラが、煌夜に呆れた顔を向けながら立っていた。
煌夜に歩み寄ったフローラは優しく少年を受け取り、煌夜を追い払う様に手を振る。
「ほら、行きなさい」
「…………ごめん」
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