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森という環境に慣れているのか、エリスは自然な足取りで森の奥へ進んでいく。
最初はどこに向かっているのか分からなかったが、煌夜はレインと会った湖に近づいている事に気が付いた。
「もうちょっとで…………泉に着く」
「あぁ、知ってる」
「そう…………清浄な泉みたい。そこで遊ぼ」
「水遊びか?負けないぞ」
「私も、負けない」
エリスの宣言と同時に、湖に到着する。
エリスは予想を上回る光景に目を見張ったが、すぐに靴と靴下を脱いで湖へ入った。
「にゃ………ちょっと冷たい」
「地下水だろうからな。そりゃ冷たいさ」
煌夜もエリスに合わせて裸足に成り、風魔法で水を巻き上げる。
きらきらと輝く水に髪を濡らしながら、二人は身構えた。
「…………始め!!」
煌夜の掛け声で、まるで何かの競技を始めるかの様に、真剣な水遊びはスタートした。
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