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「…………良く考えたら、寮に帰らせれば良かったな」
「今更でしょ」
エリスが入浴している間に、煌夜はフローラのもとへ来ていた。
客間として作った部屋に寝かされた少年を介抱していた彼女に、話を訊きたかった様だ。
「目は覚めなかったのか?」
「一度覚めたけど、錯乱してたから眠らせたわ」
「そうか………おっ、意外と可愛い顔してるな」
目を覆う程に黒い長髪は真ん中で分けられ、その可愛らしい顔立ちが顕になっていた。
「実は女の子か?」
「男の子よ。さっき身体拭いたし」
「………フローラはちょっと席を外してくれないか」
「嫌よ。記憶を覗くんでしょ?私も背負わせてもらうわよ」
「………ありがとう。じゃあちょっと失礼して」
煌夜は少年の額に手を当て、魔法陣を展開する。
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