少年

2/2
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
スネヲは車を降りて大きな声で言った。 「いやーやっちまったぜ!八街だけによお!」 野次馬達のざわめきが止まった。 笑い声は一切聞こえない。 スネヲはもう一度叫んだ 「あーやっちまった!やっちまったよ!!八街だけに!やっちまったわ!!ふははっ…」 「…!」 野次馬の冷めた視線を感じて やっとスネヲは空気を読んだ。 スネヲはかなり凹んだ。 (くっそー八街市民ってのは冷たいのか?…そういや知り合いが千葉県民は冷たいとか言ってたな…。俺とした事がやっちまったぜ…) 凹みはしたものの やっぱりスネヲは八街ネタを気に入ってた。 そして少し空気を読んだスネヲは少年に歩み寄った 倒れてる少年の方へ歩み寄り スネヲは拳を天に向けた 「立ちあがれ!少年!」 … もちろん立つはずもない。 ザワザワ… あいつ頭いってるよ… 野次馬からそんな声が聞こえた。 その時 少年はフラフラと立ち上がった… 「…いてて…」 「ゾンビか✋」 スネヲは少年の頭を叩いた。 「やべっ…いつもの癖でやっちまった…八街だけに…」 少年の顔に笑顔が戻った。 凹んでたスネヲの心は癒された。 「家まで送るぜ。車に乗りな。」 スネヲは少年を車に乗せて再び旅に出た。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!