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とある日の事だった。
その日は雲一つ見当たらない晴天に恵まれて、俺は一人寂しく公園で散歩してたんだよ。
何故一人かと聞かれると、55歳にもなって未だに独身街道を特急列車で爆走しているからとしか答えられない。
あっ!?チェリーくんじゃないからね?一応は、卒業してます。
そう言えば、自己紹介がまだだったね。
俺は山田三郎って名前さ。
べつに三人兄弟の三男坊って訳でもなく、随分と昔に逝っちまった両親が北島三郎の大ファンだったってだけの理由で、名付けられたんだなこれが。
容姿は一言で表現するならば、〝普通〟だろう。
髪は刈り上げ短髪の黒髪だし、瞳も黒。
顔は良くも悪くもないが、個人的には満足している。
体格はメタボ気味。
職業はサラリーマンで所謂、万年窓際係長的な存在だ。
後5年で定年退職が成立する。
そんなザ・日本人な俺は休日の真っ昼間から公園で効果のないダイエットの為に散歩している最中だった。
そう〝だった〟んだ。
確かに俺は散歩していた筈なのに・・・・現在は真っピンクの空間に一人でポツンと佇んでいる。
・・・・なんだ?この状況は?
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