妹参上?

4/4
9人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
「そんなわけで北見、俺に妹がいるかいないかいつものように見てくれないか?」 北見は俺の言葉に首を傾げながらも傍らの本を机に広げ、ページを何枚かパラパラと捲った。そこに書いてあるものは何かの暗号なのか俺等には読めなかったが、北見曰くこの本には何でも書いてある…だそうだ。実際その本を利用しての占いの的中率は100%で俺を含め何人かのクラスメイトが北見の世話になっている。 「……九重さんに妹はいない…でも彼女は悪意があるわけじゃないみたい…?」 「そこまでわかるのか。相変わらず凄いなその本。あ、これいつもの駄賃な」 北見の席に猫缶を置いて席に戻る。北見の占いの駄賃はいつもこれだ。北見の家は北見を慕ってきた猫達で猫屋敷状態になっていて猫達の食費がかなり激しいからだとか。この精度の占いをこんな猫缶程度でしてもらえるのだからかなり安い。今度何か別に礼でもしないといけないな。 しかし…自称妹の正体は教えて貰えなかったな……まあ俺に妹がいないっていう裏も取れたし帰ったら問い詰めるか。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!