赤い駿馬と銀の駄馬

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「りーんーちゃーん」 「なんだーい、バーカはーるくーん」 休み時間、いつもの如く元春がちょっかいをかけてくる。 「凜ちゃん、今日は嬉しそうじゃん?なんかあったかなぁってさ」 「そう見えるか?」 「いや、お前わかりやすいぞ?」 「……そんな?」 「もち」 ほっぺたを突きながら、ニヤニヤする。 「早希ちゃんとなんかあったかぁい?」 「別になんもねぇよ」 「早希ちゃんて、あの早希?」 愛が椅子を引きずって寄ってきた。 「愛ちゃん、興味あり?」 「早希の名前が出たから、気になっちゃって」 えへへーと笑う愛。 「いいんちょは四宮と仲いいのか?」 「へ?」 一瞬キョトンとした表情になる。 「四宮早希、だろ?」 「あ、あぁうん、そだよ!!」 「何焦ってんの?」 「焦ってなんかないよ?」 少し取り繕うように笑う愛。
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