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「わかったよ」
恥ずかしいような照れくさいような感じになって、顔を背けた。
「ふふ、よかったぁ」
たぶん四宮は笑っていたんだと思う。
背を向けたせいで見ることはできなかった。
けど、初めてそんな楽しそうな声を聞いた。だから、すぐに笑っていたんだと気付いた。
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「じゃあね」
「ん、またな」
雨が上がりどこにも行きたくなくなったオレ達は、少し歩いて、あの並木道で別れた。
四宮は並木道の先で誰かに会ったようだ。
一緒に歩いて行く姿を後ろから見つめ、曇り空の暗さの中。帰路についた。
暗い曇り空は、心を不安にさせた。
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