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背中の暖かさを感じ、元春の嗚咽を聞く。
何も言えない、そして何も出来ない。
いや、何も言わず何もしないだけなんだ。
「わり…な」
「あぁ」
「自分本位に生きれたらな…」
「……」
「バカヤロー………」
力無い元春の拳がオレの背中を叩く。
「オレを叩くなって」
「凜ちゃんはいーの」
若干いつもの調子が戻る。
「んー少し、楽になったかな?」
「まぁ少しでも楽になれたならよかったさ?」
「んー、うーん」
のんびり走っていたおかげで元春の家にちょうど良く着いた。
「ほら、着いたぞ」
「えーまだ凜ちゃんといーたーいーのー」
「アホか、妹が心配すんぞ」
「あぁ夏姫なら、もうお兄ちゃん!!なんてって言ってます」
「あのお兄ちゃん子がなぁ」
「兄離れしたんだろー」
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