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シルファがドアを開けると、そこにはノエルの姿があった。
「ノエル。結局、猫のままでいることにしたの?」
アンジェラに言われて、ノエルは澄まし顔で答える。
「シルファを守るのは、僕だけでも充分だろ?
君は、恋人の面倒をしっかり見ていなよ。」
「そうね。しっかり見張っておくわ。じゃあね、シルファ。また話しましょ。」
「あ、はい。いろいろありがとうございました。」
頭を下げたシルファに、アンジェラはひらひらと手を振って、部屋を出て行った。
「僕らの話を聞いたの?」
ノエルはベッドに飛び乗って、そうたずねた。
「…うん。」
「…怖い?」
「…少しね。」
「そっか。」
「…でも、ノエルのしていることは…、良いことなのよね?」
天使は、最後の望みを叶える。
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