55548人が本棚に入れています
本棚に追加
/1021ページ
「…っ。とにかく会わせて。同期のよしみとしては、事を穏便に済ませたいの。」
「同期ぃ?」
「同じ時期に学校に入ったのよ。」
「ふうん…。」
猫は、目を細めて値踏みするようにアンジェラを見る。
「…会わせてやってもいい。その代り…。」
「え?」
「…今度、少し俺に付き合え。」
「…は?」
「もうすぐ満月だしな。手間が省けた。」
「…猫の何に付き合えって言うのよ?」
「別に、このまま帰ってくれてもいいぞ?俺には関係無いからな。」
「っ。わ…わかったわよっ。付き合う。だから、会わせて。」
「じゃあ、ちょっと待ってな。」
そう言って、猫はしゅっと姿を消した。
最初のコメントを投稿しよう!