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「ルース。まさか…、悪魔と契約を…?」
それがどういうことかくらい、魔道士なら知っているはずだ。
「俺じゃない。」
「え?」
「…契約者は他にいる。ただ、その契約が履行されないように見張ってる。」
「…どういうこと?」
「賭けをして、俺が勝った。それだけだ。」
「はぁあ?」
それでもまだ、アンジェラには理解不能だった。
「俺のことが知りたかったら、今度の満月の夜に、ゆっくり聞かせてやるよ。」
いつの間にかアンジェラの肩にいた猫がそう囁く。
「満月?」
「約束したろ?ルースに会わせてやったんだ。俺に付き合ってくれんだろ?」
「・・・。」
しまった・・・。
悪魔との約束事は絶対だ。
叶えられた以上は、こちらも聞かなければならない。
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