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重なる男女の影。
そこに見えた男の顔。
長く伸びた黒い髪。
そして・・・。
「・・・っ。」
徐に、男は視線を上げた。
その目は、確かに羽菜を見ている。
金と銀のオッドアイ。
そして、ニ…っと口の端を歪めて、悪魔は笑う。
「気付かれ…っ。」
アンジェラが目を開くと同時に、映像は途切れ羽菜も消える。
アンジェラはカっと顔を熱くしながら、急いで風呂を出た。
ドクン、ドクン、ドクン…ッ。
早鐘のように鳴る心臓を必死に無視しながら、アンジェラは服を着た。
髪の毛からはまだ水滴が落ちるが、それに気づくことも無く、荷物を抱えて脱衣所の外に出る。
そこに・・・。
「よお。」
「ひゃぁっ?」
悪魔がいた・・・。
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