55553人が本棚に入れています
本棚に追加
「だから、どうしてよ?なんで、ルースは、そんなの放置するのッ?」
「必要だからだよ。」
「…っ。」
振り返って怒鳴ったアンジェラを、ノワールは感情の見えない冷めた目で見返した。
その眼差しは、これ以上の質問を許さない。
その、金と銀の目に…惹き込まれる。
目が、離せなくなる・・・。
「…どこまでついてくる気よ。」
無理やり視線をそらして、アンジェラは背を向けた。
「ああ。さっきの女喰い損ねたしなぁ。お前に責任取ってもらおうかと…。」
「はぁッ?何言って…っ。」
ッズゥゥウウ…ッン!
突然、地の底から突き上げるような地響きが起きる。
「…っ!なにッ?」
「…今日は、騒がしいなぁ…。」
「呑気なこと言ってんじゃないわよっ。」
まるで動じる様子も無いノワールに怒鳴りつけて、アンジェラは走り出した。
最初のコメントを投稿しよう!