新しい朝

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シルファの村からも見える、山の中腹にある古く大きな屋敷。 そこに住むのは、銀の髪と氷の瞳の恐ろしい魔道士。 得体の知れない魔物を従える、冷酷無比な悪魔のような男。 本来、魔法を扱う者は、特別な資格と連合政府からの許可が必要だ。 魔力を持つ者は例外なく政府に届け出て、魔法の使用許可を得なければならないのだ。 魔道士には、生まれて間もなく魔力を発揮する者と、後の検査などで判明する者とがいる。 ほとんどは後者だが、いずれにしても魔力制御とそれを扱う訓練を受けるために、政府指定の魔道士学校に入ることとなる。 そして、超難関と言われる卒業試験を通らなければ、魔道士としての資格は得られない。 つまり、「魔道士」とは、エリート中のエリートなのだ。 資格を得れば、政府管理下のギルドに登録され、そこからさまざまな仕事の依頼を受けて働く。 主に、稀に現れる魔物の討伐や、解決が困難とされる奇怪な事件の解明。 それから、先天的に魔力を持つ者によって引き起こされる事件の解決と、彼らの保護或いは捕獲。
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