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「俺も、それでいいと思うぞ。」
けれど、それは、どこか…悲哀に満ちて。
見ていると、胸が痛む。
「ルース様は…、私が…魔道士になりたいって言ったら…、反対…されるんですか…?」
「…いや。反対はしない。お前の意志で決めればいい。でも…。」
父のことだけではなく、なにかもっと…他に理由があるのだろうか?
とても哀しい表情で、微笑う。
どうして・・・?
「あんま、勧めもしないけどな?」
皮肉っぽく口の端を歪ませて、苦笑い。
その目はやっぱり、どこか哀しげで、寂しげで。
シルファは何も言葉が見つからないことが、もどかしくてたまらなかった。
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