新しい朝

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日付は5年前。 結局、この犯人はいまだ捕まっていない。 昨夜、シルファを風呂に案内して戻ってきたノワールの言葉を思い出す。 ・・・ ・・・ ・・・ 「あの嬢ちゃん、ワケありだな。」 「…あ?」 「背中にでっかい傷があったぜ?ありゃ、タダ事じゃねえ。」 「お前、見てたのか?このクソ変態猫が。」 「いや、ちらっとだ。ちょーっとだけだ。爪の先っ緒くらい、ちょーっとな?」 そう言って、ノワールは髭をひくひくさせながら、厭らしく笑う。 「傷って、どんな?火事で火傷でもしたんじゃないのか?」 「いやぁ。ありゃ、古い傷だ。肩から腰にかけて、長い切り傷だ。」 「…爪の先っ緒程度で、よくそこまでわかるな?」 「あ?ああ…。まーな…。」 「次やったら、目ぇつぶすからな。」 「わ、わーった。わったから。な?」
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