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『見て、ルース。僕の娘だ。
可愛いだろう?目なんか、僕にそっくりなんだよ。』
『わかったから、少し黙れよ。もう何度も見た。』
『なあ、ルース。この子が大きくなったら、君が貰ってくれないか?』
『はっ?何の話だよっ?』
『君なら信頼できるし。それに、腕のいい魔道士になる。
食いっぱぐれることも無い。
大丈夫。僕の娘なんだから。きっと君好みの美人になるよ。』
『俺の好みなんか知らねぇだろ。っつか、何歳離れてんだよ。』
『大丈夫。愛に歳は関係無いさ。』
『…勝手に言ってろ。』
何の因果か…。
その娘が、今、自分のもとにいる。
あの頃、写真でしか知らなかった小さな赤ん坊が、15歳まで成長して…。
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