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風
「お前もここにいろっ。」
「嫌よ。足手まといにはならないはずよ。」
「そういう問題じゃねえっ。」
ノワールとアンジェラがその口論を続ける中、シルファは泣きやみはしたものの、放心したまま、ソファに横になっている。
「いいでしょ、ルース。」
アンジェラは、ルースに向かって言うが、ルースはすぐには答えなかった。
その意図を汲んで、ノエルが言う。
「シルファには僕がついてるよ。」
その言葉を受けて、ルースはふっとため息をつく。
「グレイプニルは使えるからな。あとは、ノワール次第だろ。」
「ルースっ。」
「一応、ギルドでも上位ランクの魔道士だ。お前が一番よくわかってるだろ。」
「っ。・・・ちっ。」
ルースの言葉に、ノワールは舌打ちをして、苛立ちを顕わにする。
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