銀の魔道士

風

「行くか。」

ルースが外に出ると、アンジェラとノワールが待っていた。

「シルファは？」

「…理解してもらおうとは思って無い。」

アンジェラの問いにルースは短く答えた。

「フレズベルク…。」

ルースが低く唱えると、風が起こり、その体を空高く吹きあげた。

「行くぞ。」

アンジェラを抱いて、ノワールも空へと昇る。