赤い目

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ザ・・・。 静寂の中に、微かな足音。 前方から、ルースに近づいてくる。 「これは…、先日の魔道士様。その節は、大変お世話になりました。」 にこやかに笑う老人。 「シルファは、どうしていますか?何か、粗相などしておりませんか?」 「…よくやってるよ。」 「そうですか。それは良かった。…して、今日は、どんな御用件でしょう?」 これが演技だとするならば、あまりにもしらじらしい。 「…トール=リードを迎えに来た。」 その言葉に、一瞬、ぴくりと村長の表情が歪む。
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