悪魔の恋人

1/26
55543人が本棚に入れています
本棚に追加
/1021ページ

悪魔の恋人

シルファの部屋を出て、アンジェラは自分に用意された隣の部屋のドアを開けた。 奥のベッドには、不機嫌そうな顔をした黒髪の悪魔が座っている。 「大人しく、ここで寝る気になったの?」 くすっと笑ったアンジェラを睨む、金と銀の目。 「お前、何考えてんだ。」 「別に?」 「何しに来た。」 「…ルースに頼まれただけよ。シルファのためにね。」 「シルファのため?」 「年頃の女の子が、こんな野獣ばっかのとこにいたら、どんな目に遭うのかしらね?」 「…っ。な…なんか聞いたのか…?」 わかりやすく顔を引きつらせるノワールを、アンジェラはキっと睨みつける。
/1021ページ

最初のコメントを投稿しよう!