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再会
アンジェラはイラついていた。
「…どうした?」
見るからにイライラしているアンジェラを見かねて、男は声をかけた。
恋人のアスカ=グラントだ。
「別に。」
「仕事のことか?話してみな?」
「・・・。」
同じギルドの先輩魔道士でもあるアスカは、アンジェラにとっては良き相談相手でもあった。
だが、そのアスカにも、ルースの所で会ったあの憎たらしい悪魔のことを話すのは躊躇われた。
理由は、自身でもよくわからない。
ただ、もし、ルースが悪魔と関わっているとなれば、ギルドが黙っていないだろう。
本来、悪魔は、排除すべき存在である。
人をたぶらかし、そそのかして、陥れる悪しき者だ。
進んで関わることなどあってはならないのだ。
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