火事の夜

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火事の夜

「トールが泣くと、よく、不思議なことが起こりました。」 いつからかはわからない。 気がつけば、それに怯えている自分がいた。 「物が壊れたりすることがほとんどで。 暖炉の火が、急に燃え上がったことも…ありました。」 弟を甘やかすことが良いことだとは思わなかった。 けれど、弟の感情が昂れば、何が起こるかわからない。
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