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黒猫と白い男
「本当に、こっちでいいの…?」
ルースに言われた方向に真っ直ぐ歩いて、数十分。
街などどこにも見当たらない。
それどころか、どんどん山奥に入っているような気がしてならない。
不安になったシルファは、立ち止まって辺りを見回した。
…が、周りには木だけだ。
「・・・。」
なんか、怖くなってきた…。
このまま道に迷って、帰ることすらできなくなったらどうしよう・・・。
「どうした?シルファ。こっちだぜ?」
不意に聞き覚えのある声が肩に乗ってきた。
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